鳥取砂丘の「ラッキョウ」

 

 全国でも有数のらっきょう産地、鳥取県福部町は鳥取砂丘があることでも知られています。 
実はらっきょうを栽培している畑がある場所も鳥取砂丘の一部にあたります。  
起伏の激しい鳥取砂丘の過酷な環境下でこそ、
鳥取産の特徴とも言えるシャキシャキとした食感と、独特の歯ざわりや風味が産まれます。 
 鳥取県のらっきょう栽培の起源は、江戸時代に参勤交代で持ち帰られた説などがありますが、
真偽は不明です。
 大正時代に産業組合を設立し本格的な栽培が始まり、
水の少ない砂丘地でも栽培できる作物として作付けが増加していきました。
 現在では、鳥取市福部町だけでなく、北栄町などにも栽培が拡大し、
収穫時期には洗いらっきょう、根付きらっきょうとして全国に販売されるほか、
甘酢漬けなどの加工らっきょうが年間を通じて販売され、鳥取県を代表する特産品の一つとなっています。
  辣韮の露彩なして夏近き/飯田蛇笏